SRX4600ファイアウォールのデータシート
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SRX4600は、エンタープライズ、クラウド、およびサービスプロバイダネットワークの変化するニーズをサポートする、業界をリードする次世代ファイアウォールです。SRX4600は、ゼロトラストアーキテクチャに焦点を当てている企業に最適であり、悪用、マルウェア、悪意のあるトラフィックを防ぎながら、高性能スループットを実現するように設計されています。
SRX4600は、ネットワーキングとセキュリティを1つのプラットフォームにシームレスに統合します。Security Director Cloudによって管理されるため、企業はゼロトラストを運用し、統一された管理エクスペリエンスと単一のポリシーフレームワークを通じてアーキテクチャ変革を実現できます。
製品の説明
Juniper Networks® SRX4600ファイアウォールは、企業、サービスプロバイダ、クラウドプロバイダ向けのミッションクリティカルなデータセンターやキャンパスネットワークを保護します。次世代ファイアウォール(NGFW)は、Juniper® Connected Securityフレームワークに不可欠な部分であり、ネットワーク上のあらゆる接続ポイントにまでセキュリティを拡張し、高度な脅威からユーザー、データ、インフラストラクチャを保護します。SRX4600ファイアウォールでは、単一のプラットフォームにネットワーキングとセキュリティが統合されており、高性能スループット、IPSec VPN、高い拡張性、簡単なポリシー管理で、業界をリードする侵入防御とマルウェア保護を提供することで、ネットワークを確実に保護します。
高度なアプリケーション識別と分類化により、ネットワークトラフィック、アプリケーションアクセス、およびデータに対する可視性、実施、制御、および保護が向上します。ファイアウォールは、アプリケーションの量と使用状況の詳細な分析と、動的なアプリケーション名またはグループ名に基づいてトラフィックを許可または拒否するためのきめ細かなアプリケーション制御ポリシーを提供します。トラフィックは、アプリケーション情報とコンテキストに基づいて優先順位付けされ、従来のネットワーク、クラウドネットワーク、およびハイブリッドITネットワーク全体の複雑さを軽減します。
SRX4600は企業とサービスプロバイダ両方に完全に自動化されたSD-WANを提供しています。SRX4600は高性能かつ拡張性に優れているためVPNハブとして機能し、さまざまなSD-WANトポロジーではVPN接続/セキュアなオーバーレイ接続を終了します。
ファイアウォールはJuniper Security Director Cloudによって管理されており、組織の現在の導入と将来のアーキテクチャ展開が結び付いた統合管理エクスペリエンスが得られます。Security Director Cloudは、単一のポリシーフレームワークを使用して、あらゆる環境全体にわたって一貫したセキュリティポリシーを実現し、エッジからデータセンターにいたるまでのネットワークのすべての部分にゼロトラストを拡大します。これにより、途切れることのない可視性、ポリシー構成、管理、集団脅威インテリジェンスがすべて1か所で実現し、企業はセキュアなアーキテクチャとエクスペリエンスを確保できます。
SRX4600に搭載されているJunos®は、世界最大のミッションクリティカルなエンタープライズやサービスプロバイダネットワークを安全に保つ責任を担う、業界をリードするオペレーティングシステムです。
アーキテクチャと主要コンポーネント
SRX4600ハードウェアおよびソフトウェアアーキテクチャは、小さな1 RUフォームファクタで、コスト効率の高いセキュリティを提供します。ネットワーク環境を保護し、最大400GbpsのInternet Mix(IMIX)ファイアウォールスループットを提供するために専用に構築されており、Junos OSに加えて、複数のセキュリティサービスとネットワーキング機能も組み込まれています。SRX4600のクラス最高のセキュリティと高度な脅威緩和機能は、侵入防御システム(IPS)機能とIPsec VPNによって、データセンター、エンタープライズキャンパス、およびIMIXトラフィックパターンを採用している地域本社へと提供されます。
特長とメリット
ビジネス要件 | 機能/ソリューション | SRX4600 のメリット |
高性能 | Express Path + |
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高品質のエンドユーザーエクスペリエンス | アプリケーションの可視化と制御 |
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脅威からの高度な保護機能 | IPS、アンチウィルス、アンチスパム、強化されたWebフィルタリング、Juniper Advanced Threat Prevention Cloudサンドボックス、暗号化されたトラフィックのインサイト、SecIntel、脅威インテリジェンスフィード |
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ゼロデイ防止 | AI予測による脅威防止 |
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プロフェッショナルなネットワーキングサービス | ルーティング、セキュア ワイヤ |
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優れた安全性 | IPsec VPN、リモートアクセス/SSL VPN |
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データセンターファブリックに組み込み済みのセキュリティ | EVPN-VXLAN Type 5ルート |
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高い信頼性 | シャーシクラスター、冗長電源 |
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管理および拡張が容易 | オンボックスGUI、Juniper Security Director Cloud、Security Director、強力なCLIと自動化 |
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TCO低減 | Junos OS |
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ソフトウェア仕様
ファイアウォールサービス
- ステートフルファイアウォールサービス
- ゾーンベースのファイアウォール
- スクリーニングおよび DDoS(分散型サービス拒否)からの保護
- 異常なプロトコルおよびトラフィックからの保護
- 統合型アクセスコントロール(UAC)
NAT(ネットワークアドレス変換)
- ソースNATとPAT(ポートアドレス変換)
- 双方向1:1スタティックNAT
- ディスティネーション NAT と PAT
- 永続的NAT
- IPv6 アドレス変換
- キャリアグレードNATに対するポートブロック割り当て方法
- Deterministic NAT
- ポートオーバーロード、プールペアリング、NAPT、NAT44、NAT66、NAPT、NAP-PT、NAT46、NAT64、Dual Stack Lite
VPN機能
- トンネル:サイトツーサイト、ハブアンドスポーク、動的エンドポイント、AutoVPN、ADVPN、グループVPN(IPv4/IPv6/デュアルスタック)
- Juniper Secure Connect:リモートアクセス/SSL VPN
- 設定ペイロード:◯
- IKE暗号化アルゴリズム:Prime、DES-CBC、3DES-CBC、AEC-CBC、AES-GCM、Suite B
- IKE認証アルゴリズム:MD5、SHA-1、SHA-128、SHA-256、SHA-384、SHA-512
- 認証:事前共有カギおよび公開カギ基盤(PKI)(X.509)
- IPsec:認証ヘッダー(AH)/カプセル化セキュリティペイロード(ESP)プロトコル
- IPsec認証アルゴリズム:hmac-md5、hmac-sha-196、hmac-sha-256、hmac-sha-512
- IPsec暗号化アルゴリズム:Prime、DES-CBC、3DES-CBC、AEC-CBC、AES-GCM、Suite B
- 完全転送機密保持、アンチリプレイ
- Diffie Hellmannグループ グループ14~グループ24
- Internet Key Exchange:IKEv1、IKEv2
- 監視:スタンダードベースのデッドピア検出、VPNモニタリング
- VPN GRE、IP-in-IP、MPLS
高可用性機能
- VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)—IPv4 および IPv6
- Stateful high availability:
- HA クラスタリング
- アティブ/アクティブ
- アクティブ/パッシブ
- デュアルMACsec 対応HAコントロールポート(10GbE)
- デュアルMACsec 対応HAファブリックポート(10GbE)
- 設定同期
- ファイアウォールセッション同期
- デバイス/リンク検出
- 統合型インサービスソフトウェアアップグレード(統合型ISSU)
- マルチノードHA(MNHA)
- HA クラスタリング
- IP監視によるルートとインターフェイスのフェイルオーバー
アプリケーションセキュリティサービス1
- アプリケーションの可視化と制御
- アプリケーション QoS
- 高度なアプリケーションポリシーベースのルーティング(APBR)
- Application Quality of Experience (AppQoE)
- アプリケーションベースのマルチパス ルーティング
- ユーザーベースファイアウォール
脅威防御サービスおよびインテリジェントサービス1
- IPS
- アンチウィルス
- アンチスパム
- カテゴリー/レピュテーションベースのURL フィルタリング
- SSLプロキシ/インスペクション
- ボットネット(コマンド&コントロール)からの保護
- GeoIPをベースにした適応型ポリシー適用
- クラウドベースのSaaS製品であるJuniper ATP Cloudが、ゼロデイ攻撃を検知してブロック
- 適応型脅威プロファイリング
- 暗号化されたトラフィックのインサイト
- SecIntelの脅威インテリジェンス
- ゼロデイ攻撃を検出しブロックする、分散型の高度なオンプレミス脅威防止ソリューションであるJuniper ATPバーチャルアプライアンス
- AI予測による脅威防止
ルーティングプロトコル
- IPv4、IPv6、スタティックルート、RIP v1/v2
- OSPF/OSPF v3
- BGP(ルートリフレクタ使用時)
- 迅速な検出のためのBFD
- EVPN-VXLAN
- IS-IS
- マルチキャスト:IGMP(インターネットグループ管理プロトコル)v1 / v2、PIM(プロトコルに依存しないマルチキャスト)スパースモード(SM)/デンスモード(DM)/ SSM(ソース固有のマルチキャスト)、SDP(セッション記述プロトコル)、DVMRP(ディスタンスベクトルマルチキャストルーティングプロトコル)、MSDP(マルチキャストソース検出プロトコル)、RPF(リバースパスフォワーディング)
- カプセル化:VLAN、PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)
- 仮想ルーター
- ポリシーベースルーティング、ソースベースルーティング
- ECMP(等価コストマルチパス)
QoSの機能
- 802.1p および DSCP(DiffServ コード ポイント)のサポート
- インターフェイス、バンドル、またはマルチフィールド フィルターに基づいた分類
- マーキング、ポリシング、およびシェーピング
- 分類およびスケジューリング
- WRED(Weighted Random Early Detection)
- 保証帯域幅および最大帯域幅
ネットワークサービス
- DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)クライアント/サーバー/リレー
- DNS(Domain Name System)プロキシ、DDNS(dynamic DNS)
- ジュニパーリアルタイムパフォーマンス監視(RPM)およびIP監視
- フロー監視(J-Flow)
管理、自動化、ロギング、およびレポート作成
- SSH、Telnet、SNMP
- スマートイメージダウンロード
- Juniper CLIおよびWeb UI
- Juniper Security Director Cloud
- Python
- Junos OS イベント、コミット、および OP スクリプト
- アプリケーションおよび帯域幅の使用状況レポート
- gRPCテレメトリ
- デバッグおよびトラブルシューティングツール
ハードウェア仕様
仕様 | SRX4600 |
I/O ポートの合計 | 最大24 x 1GbE/10GbE (SFP+) 4 x 40GbE/100GbE (QSFP28) |
OOB (アウトオブバンド) 管理用ポート | RJ-45 (1 Gbps) |
専用の HA (高可用性) ポート数 | 2x1GbE/10GbE (SFP+) コントロール 2x1GbE/10GbE (SFP+) データ |
コンソール | RJ-45 (RS232) |
USB 2.0 ポート (タイプ A) | 1 |
メモリおよびストレージ | |
システムメモリ (RAM) | 256GB |
セカンダリストレージ (SSD) | 1 TB M.2 SSD x 2 |
寸法と電力 | |
筐体 | 1U |
サイズ (幅 x 高さ x 奥行き) | 44.19 x 45.72 x 67.31 cm (17.4 x 1.7 x 26.5 インチ) AC PEMs付き: 44.19 x 4.32 x 69.32 cm (17.4 x 1.7 x 27.29 インチ) DC PEMs付き:44.19 x 4.32 x 74.17 cm (17.4 x 1.7 x 29.20 インチ) |
重量 (システムおよび 2 パワー エントリ モジュール) | AC PEM: 17.24 kg(38 ポンド) 出荷重量: 20.62 kg (45.47 ポンド) DC PEMs付き: 18.14 kg (40 ポンド) 出荷重量: 21.53 kg (47.47 lb) |
冗長構成の電源ユニット | 1+1 |
電源 | 2x1600 W AC-DC PSU冗長 2x 1100 W DC-DC PSU冗長 |
平均消費電力 | 650 W |
平均発熱量 | 2218 BTU/時 |
最大消費電流 | 12 A (110V AC電源用) 6 A (220V AC電源用) 24 A (-48V DC電源用) |
高精度時間プロトコルタイミングポート | |
時刻 – RS-232 (EIA-23) | 1xRJ-45 |
BITS クロック | 1xRJ-48 |
10 MHz タイミングコネクター(gnss) | 1x 入力 (COAX) 1x 出力(COAX) |
パルス/秒接続 (1-PPS) | 1x 入力 (COAX) 1x 出力(COAX) |
環境および規制のコンプライアンス | |
騒音レベル | 通常のファン速度で69dBA、フルのファン速度で87dBA |
気流/冷却 | フロントツーバック |
動作時温度 | 0~40℃ (32~104°F) |
動作時湿度 | 5%~90%の非結露 |
平均故障間隔 (MTBF) | 111,626時間 (12.75年) |
FCC 分類 | クラスA |
RoHS コンプライアンス | RoHS 2 |
NEBS コンプライアンス | NEBS レベル 3 対応設計 |
パフォーマンス | |
ファイアウォール (IMIX) スループット (単位: Gbps)2 | 400 |
ファイアウォールスループット (1518 B) (単位: Gbps)2 | 400 |
IPsec VPNスループット (IMIX) (単位: Gbps)2 | 44 |
IPsec VPNスループット (1400 B)、単位: Gbp2 | 71 |
アプリケーションセキュリティパフォーマンス (TPS##/CPS**) (単位: Gbps)3 | 92/41 |
次世代ファイアウォール (TPS##/CPS**) (単位: Gbps)4 | 90/21 |
セキュアWebアクセスファイアウォール (CPS**)、単位: Gbps5 | 19 |
Advanced Threat (CPS**) Gbps6 | 10.5 |
1秒あたりの接続数 (64B) | 570,000 |
1秒あたりのSSL接続数 | 16,000 |
最大同時セッション数 (IPv4 または IPv6) | 6,000万 |
ルーティングテーブルのサイズ (RIB/FIB) (IPv4) | 400万/120万 |
IPsec VPN トンネル | 7,500 |
Security Director Cloud
Security Director Cloudは、単一のUIで提供されるジュニパーのシンプルかつシームレスな管理エクスペリエンスであり、お客様の現在の導入を将来のアーキテクチャ展開へと結び付けます。Juniper Connected Security戦略は管理を中心としたもので、企業はネットワーク上のあらゆる接続ポイントを保護してユーザー、データ、およびインフラストラクチャを保護することができます。
企業は、オンプレミス、クラウドベース、クラウド配信、ハイブリッドなど、あらゆる環境全体で、一貫したセキュリティポリシーでアーキテクチャを保護できます。同時に、ゼロトラストをエッジからデータセンター、アプリケーションやマイクロサービスにまで拡大できます。Security Director Cloudでは、企業は途切れることのない可視性、ポリシー構成、管理、収集した脅威インテリジェンスをすべて1か所で実現できます。
ジュニパーは、お客様が移行のどの段階にいるのであれ、既存の投資を活用できるようにサポートし、Security Director Cloudで移行を自動化することで、お客様のビジネスに最適なペースで、希望するアーキテクチャに移行できるようにします。
ジュニパーネットワークスのサービスとサポート
ジュニパーネットワークスは、ネットワークの高速化、拡張、最適化を実現する高度なパフォーマンスサービスに対応するリーダーです。当社のサービスをご利用いただくと、コストを削減し、リスクを最小限に抑えながら、業務効率を最大限に高めることが可能となり、早期にネットワーク投資の価値を高めることができます。ジュニパーネットワークスは、必要なレベルのパフォーマンス、信頼性、および可用性を維持するようにネットワークを最適化することで、オペレーショナルエクセレンスを確保します。SRXシリーズファイアウォールに特有のサービスに特化した情報については、ファイアウォール変換サービスまたはSRXシリーズクイックスタートサービスのデータシートをご確認ください。詳細については、https://www.juniper.net/jp/ja/products.htmlをご覧ください。
注文情報
ジュニパーネットワークスSRXシリーズのファイアウォールのご注文や、ソフトウェアライセンス情報へのアクセスをご希望の場合は、ご購入方法ページ (https://www.juniper.net/jp/ja/how-to-buy/form.html) をご覧ください。
ジュニパーネットワークスについて
ジュニパーネットワークスは、単なる接続性は優れた接続エクスペリエンスと同じではないと考えています。ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームは、AIを活用し、エッジからデータセンター、クラウドにいたるまで、最高かつ安全で持続可能なユーザーエクスペリエンスを実現することを目的に、ゼロから構築されています。詳細についてはjuniper.netをご覧いただくか、X (旧Twitter)、LinkedIn、Facebookのジュニパーをご覧ください。
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