Juniper Mist WAN Assuranceデータシート

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製品概要

Juniper Mistクラウドサービスは、AIネイティブエンタープライズの時代に、IT運用をインテリジェントなSelf-Driving Network™へと導きます。Juniper Mist WAN Assuranceは、運用の簡素化、平均修復時間の短縮（MTTR）、より高度な可視化により、WAN全体におけるエンドユーザーエクスペリエンスを提供します。

Juniper® Mist™ WAN Assuranceは、WANエッジのエンタープライズアクセスレイヤーで、自動化された運用とサービスレベルを実現するクラウドサービスです。WAN Assuranceは、Juniper AIドリブンSD-WANソリューションのカギとなるコンポーネントであり、IT運用チームがWAN全体に優れたユーザーエクスペリエンスをもたらせすことを可能にします。さらに、Juniper Mist WiredとMist Wireless Assuranceを併せて利用すると、そのサービスは、ネットワークスイッチ、IoTデバイス、アクセスポイント、サーバー、プリンター、その他の機器にわたるすべての運用を変革し、一元化することが可能です。Juniper® Session Smart™ルーターとJuniper® SRXシリーズサービスゲートウェイは、リッチなストリーミングテレメトリを提供することで、アプリケーションの正常性、WANリンクの正常性、およびゲートウェイの正常性メトリックと異常検知を可能にします。

Juniper Mist AIエンジンと仮想ネットワークアシスタントは、トラブルシューティングをさらに簡素化し、自動的に問題を修復するSelf-Drivingアクションでヘルプデスクを合理化します。仮想ネットワークアシスタント「Marvis」は、インサイトをアクションに変え、事後対応のトラブルシューティングから事前対応の修正へと、IT運用を根本的に改革します。

Juniper Mistクラウドサービスは、オープンAPIを活用した100%プログラム可能なサービスで、完全自動化とITアプリケーションとの統合に対応します。

 

WANサービスレベルのエクスペリエンス

セッションスマートルーターもしくはSRXシリーズサービスゲートウェイのサービスレベルエクスペリエンス（SLE）から、ユーザーのWANエクスペリエンスに対する運用上の可視性が得られます。ゲートウェイとWAN回線の状態から、エンドユーザーのアプリケーションエクスペリエンスに与える影響を測定します。WANリンクの正常性を示すSLEは、ネットワーク混雑、ケーブル問題、ISPネットワーク可用性で構成されており、これらの要因が、特定のネットワークユーザーやアプリケーションにどのような影響を及ぼしているのかを理解できるインサイトを提供します。Juniper Mist SLEダッシュボードは、数回のクリックで、最適な状態にないアプリケーションエクスペリエスの根本的な原因を特定し、「発見が極めて困難な問題」を事前に対応できるようにします。

 

Juniper Mist WAN Assurance Datasheet fig01

図1：WAN SLE

Juniper Mist WAN Assurance Datasheet fig02

図2：AIネイティブエンタープライズポートフォリオの概要

Mist AIによって導き出されるWANインサイト

セッションスマートルーターまたはSRXシリーズゲートウェイのパフォーマンス状況を、ポートレベルのメトリックとインサイトで正確に理解できます。WANインサイトには、CPU、メモリー使用率、転送バイト、トラフィック使用率、および消費電力が含まれます。また、WAN Assuranceは、設定変更やシステムアラートなどのゲートウェイのイベントを記録します。WANおよびIPsec使用率のインサイトからは、暗号化されたトンネルとローカルブレイクアウトを通過するトラフィック量を比較して確認することができます。また、ユーザーごと、アプリケーションごとのパフォーマンスとエクスペリエンスも可視化できます（図3）。

Juniper Mist WAN Assurance Datasheet fig03

図3：WANに関するインサイト

混雑SLEから、事業者はユーザーエクスペリエンスの低下につながるネットワークインターフェイスの過剰な利用が発生していないかを把握できます。アプリルーティングに関するインサイトからは、帯域幅の不均衡な使用につながる原因を理解し、問題を修正するための最良の方法を見つけ出すことができます。オプションとしては、より多くの帯域幅の購入、容量計画の調整、特定のトラフィックタイプの調整などが考えられます（図4）。

Figure 4: App Routing Insights

図4：アプリルーティングに関するインサイト

ダイナミックパケットキャプチャ（dPCAP）からは、MTTRを短縮し、発見が極めて困難な問題を簡単に見つけるための方法に役立つインサイトが得られます。Mist AIは、ネットワーク上で問題を再現して適切なパケットをキャプチャするのではなく、問題が発生したときにその問題を認識し、分析できるように適切なパケットを自動的にキャプチャします。

 

WAN向けAIネイティブ仮想ネットワークアシスタントの「Marvis」

仮想ネットワークアシスタント「Marvis」はIT運用をSelf-Driving Networkにより近いものにし、ヘルプデスク担当者やネットワーク管理者がトラブルシューティングやパフォーマンス分析を簡略化できるようにします。

Marvis Actionsは1つの場所にまとめられた情報センターであり、早急に注意する必要のあるサイト全体のネットワーク問題を可視化します。Marvis Actionsを使用することで、ユーザーエクスペリエンスに影響を与える問題を発見し、解決策となる推奨事項を取得することができます（図5）。

Figure 5: Marvis Actions

図5：Marvis Actions

Marvisの対話型インターフェイスサービスにより、IT運用チームはトラブルシューティングに関する質問への回答を素早く受け取ることができます。「ユーザーのビデオ通話エクスペリエンスが良くないのはなぜ？」など、自然な言葉で質問するだけで、適切な回答を得られます。Marvisが、これらのエクスペリエンスを向上させるための推奨事項を提供します。図6は、Marvisが、CEOのビデオ通話でのエクスペリエンスの低下を招く原因となるWAN上の問題について、IT部門に通知する流れを示しています。

Figure 6: Troubleshooting an application

図6：アプリケーションのトラブルシューティング

Marvis Minisは自動化された速度テストを実行します。このテストから、企業は購入した帯域幅をフルに活用しているかどうかを確認できます。ユーザーが存在しない場合でも、アップストリームネットワークに問題があれば事業者にアラートが送られます。これにより事業者は、エンドユーザーが気づく前に、問題の解決に取り組むことができます。

 

SD-WAN、セッションスマートを搭載

WAN Assuranceによって、Day2運用でAIOpsが得られるだけでなく、ライフサイクル管理と運用も可能になります。これには、サービスを中心とした先進的なネットワークソリューションを促進する、セッションスマートルーターによるジュニパーのAIドリブンSD-WANソリューションのDay 0およびDay 1オペレーションが含まれます。セッションスマートテクノロジーは、詳細な可視化とインサイト、きめ細かなセッション制御により、エクスペリエンスベースのSD-WANを実現します。そのトンネルフリーのアプローチは、画期的な経済性とシンプルさを備えており、俊敏性、安全性、耐障害性の高いWAN接続を可能にします。

WAN Assuranceを活用することで、ITチームは、以下の運用にとともに、セッションスマートルーターの導入、設定を可能にし、SD-WANを実現します。

  • ゼロタッチプロビジョニング（ZTP）とMist Claim Codeによる簡単なオンボーディングを実現
  • 容易なテンプレートによる迅速なスケールアップ導入
  • パスとピアリングの設定
  • サービスとアプリケーションポリシー
  • セキュリティポリシー
  • ネットワークとNAT設定

セッションスマートルーターは、専用アプライアンスで利用できます（表1）。

表1：SSRアプライアンスと推奨される場所
アプライアンス推奨される拠点最大スループット（暗号化なし）関連データシート
SSR120小規模な支社/拠点1.5GbpsSSR100ルーターライン
SSR130中規模な支社/拠点2Gbps（ポート上のラインレート）
SSR1200大規模な支社/拠点または小規模なデータセンター/キャンパス10GbpsSSR1000シリーズルーター
SSR1300中規模なデータセンター/キャンパス20Gbps（NICの最大スループット）
SSR1400大規模なデータセンター/キャンパス40Gbps
SSR1500超大規模のデータセンター/キャンパス50Gbps（NICの最大スループット）

ハードウェアデータシートには、インターフェイスオプション、インターフェイス数、暗号化されたスループット、メモリおよびハードドライブ容量などの標準仕様が記載されています。

セッションスマートルーターは、認定ホワイトボックス（セッションスマートルーティングデータシートを参照）やJuniper® NFXシリーズネットワークサービスプラットフォームなど、他のフォームファクターでも利用できます。

WAN Assuranceは、WANゲートウェイとして展開した場合、次のSRXシリーズファイアウォールもサポートします。

  • vSRX
  • SRX 300
  • SRX 320
  • SRX 340
  • SRX 345
  • SRX 380
  • SRX 1500
  • SRX 1600
  • SRX 2300
  • SRX 4100
  • SRX 4200
  • SRX 4300
  • SRX 4600

 

AIによるリスクプロファイリング

WAN Assuranceは、リスクプロファイリングソリューションのカギとなるコンポーネントであり、分散型ネットワークエッジにネットワークセキュリティをもたらします。リスクプロファイリングは、 Mistクラウド内で認識された有線または無線の感染したクライアントを可視化し、Juniper ATPクラウドによって判定された脅威スコアを割り当てます。Juniper Mistクラウド内から、感染したデバイスを特定し探し当て、ワンタッチで排除や認証解除などの緩和措置を取ることができます。

ジュニパーネットワークスについて

ジュニパーネットワークスは、単なる接続性は優れた接続エクスペリエンスと同じではないと考えています。ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームは、AIを活用し、エッジからデータセンター、クラウドにいたるまで、最高かつ安全で持続可能なユーザーエクスペリエンスを実現することを目的に、ゼロから構築されています。詳細についてはwww.juniper.netをご覧いただくか、X（旧Twitter）、LinkedIn、Facebookのジュニパーをご覧ください。

 

1000696 - 005 - 2024年7月