AP33アクセスポイントのデータシート
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AP33アクセスポイントとダイナミックな仮想Bluetooth LEvBLEアンテナアレイが、ネットワーク運用を自動化してWi-Fiパフォーマンスを向上させると同時に、動的なネットワークインサイトと位置情報サービスを提供します。AP33は、vBLEテクノロジーとオープンなAPIにより、1~3メートルの精度で位置情報サービスを提供できます。2.4GHzと5GHz帯域を同時に実行することで、最大3Gbpsの集約データレートを提供します。
製品説明
Juniper® AP33 Wi-Fi 6屋内アクセスポイントは、小売業、倉庫、学校、診療所、ホームオフィス環境において、1~3メートルの精度で、高速かつ信頼性の高いWi-Fiエクスペリエンスと位置情報サービスを提供します。AP33は、2.4GHz帯と5GHz帯を同時に実行することで、最大3Gbpsの集約データレートを提供し、特許取得済みの仮想Bluetooth LE(vBLE)アンテナアレイがWi-Fiパフォーマンスを向上させながら、ダイナミックなネットワークインサイトと位置情報サービスを提供できます。
有線および無線ネットワークはビジネスに不可欠ですが、適切なアーキテクチャがなければ、膨大な量のモバイルおよびIoTデバイスを運用するのは困難です。さらにこれに拍車をかけているのが、現在使用されている多種多様なハードウェア、オペレーティングシステム、アプリケーションの存在です。手作業の手間が多くネットワークを中心にした従来のアーキテクチャは、最新のモビリティ要件とそれを管理するIT部門をサポートするために必要な拡張性、柔軟性、エンドツーエンドの可視化に欠けています。
ジュニパーのAIドリブンネットワーク
Juniper Mist™は、世界初のAIドリブンワイヤレスLAN(WLAN)で、無線ネットワーキングに真のイノベーションをもたらします。ジュニパーのAIドリブンエンタープライズは、Wi-Fiの予測性、信頼性、測定性を高め、カスタマイズ可能なSLE(サービスレベル期待値)メトリクスを通してユーザーエクスペリエンスをこれまでにないレベルで可視化することが可能です。時間のかかる手作業のタスクを、事前対応型の自動化と自己修復型ネットワークに置き換えることで、Wi-Fiの運用コストを削減し、時間とコストを大幅に削減します。
Juniper Mistクラウドアーキテクチャ
Juniper Mistのクラウドネイティブな、AIドリブンマイクロサービスアーキテクチャは、ネットワークに比類のないレベルの俊敏性、拡張性、耐障害性をもたらします。OpExを削減するとともに、ジュニパーアクセスポイントから収集した大量のリッチメタデータをデータサイエンスで分析することにより、ネットワークのパフォーマンス、動作、トラフィックパターン、潜在的なトラブルスポットに関するこれまでにないインサイトを得ることができます。
ジュニパーのアクセスポイントファミリー
ジュニパーのエンタープライズグレードアクセスポイントファミリーは、以下の製品で構成されています。
- AP45シリーズ、AP34、AP24シリーズはWi-Fi 6E、802.11ax(Wi-Fi 6)およびBluetooth LEに対応
- AP43シリーズ、AP33、AP32、AP12、AP63シリーズは802.11ax(Wi-Fi 6)およびBluetooth LEに対応
Juniper Mist Cloudのリアルタイムマイクロサービスが、これらのアクセスポイントすべてを管理します。
表1では、Juniper Wi-Fi 6EとWi-Fi 6アクセスポイントが対応する主要な機能を比較しており、最も適したモデルを選ぶ際に役立ちます。
AP45 | AP34 | AP24 | AP43 | AP33 | AP12 | AP63 | AP64 | |
導入 | 屋内 | 屋内 | 屋内 | 屋内 | 屋内 | 屋内ウォールプレート/デスクマウント | 屋外 | 室内/室外 |
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6E 802.11ax (Wi-Fi 6E) 4x4:4 | Wi-Fi 6E 802.11ax (Wi-Fi 6E) 2x2:2 | Wi-Fi 6E 802.11ax (Wi-Fi 6E) 2x2:2 2.4/6 + 5 GHz | 802.11ax (Wi-Fi 6) 4x4:4 | 802.11ax (Wi-Fi 6) 5 GHz: 4x4:4 2.4 GHz: 2x2:2 | 802.11ax (Wi-Fi 6) 2x2:2 | 802.11ax (Wi-Fi 6) 4x4:4 | 802.11ax (Wi-Fi 6E) 2x2:2 |
Wi-Fi無線 | スキャン用の専用第4無線 | スキャン用の専用第4無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 |
アンテナオプション | 内部/外部 | 内部 | 内部 | 内部/外部 | 内部 | 内部 | 内部/外部 | 内部 |
仮想BLE | ✓ | — | — | ✓ | ✓ | — | ✓ | — |
USB | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | — | — | — |
IoTセンサー | 温度、加速度計 | 温度、加速度計 | 温度、加速度計 | 湿度、圧力、温度 | 温度、加速度計 | — | 湿度、圧力、温度 | 温度、加速度計 |
GPS/GNSS | — | — | — | — | — | — | — | ✓ |
保証 | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | 1年 | 1年 |
対応周波数 | 2.4GHz、5GHz、6GHz | 2.4GHz、5GHz、6GHz | 2.4GHz、5GHz、6GHz | 2.4GHz、5GHz | 2.4GHz、5GHz | 2.4GHz、5GHz | 2.4GHz、5GHz | 2.4GHz、5GHz、6GHz |
Juniper AP33向けに利用できるサービス
Wi-Fiクラウドサービス
Juniper Mist Wi-Fi Assurance
ITおよびNOCチーム向け
- 予測可能かつ測定可能なWi-Fi
- SLE(サービスレベル期待値)のサポート
- ロールベースのアクセス用WxLANポリシーファブリック
- カスタマイズ可能なゲストWi-Fiポータル
- 無線リソース管理(RRM)
Marvis™仮想ネットワークアシスタント
ITヘルプデスク チーム向け
- AIによる仮想ネットワークアシスタント
- 自然言語処理対話型インターフェイス
- 異常検知
- クライアントSLEの可視化と実施
- データサイエンス主導の根本原因分析
Bluetoothクラウドサービス
Juniper Mistモバイルエンゲージメント
デジタルエクスペリエンス チーム向け
- 正確な1~3 m(ターンバイターンナビケーション)
- センサーフュージョンと推測航法
- 教師なし機械学習
- 仮想ビーコンとカスタム通知
- iOS、Android向けモバイルSDK
Juniper Mistアセットの可視化
プロセスおよびリソース改善チーム向け
- 名前と位置表示によるアセットの特定
- サードパーティータグのゾーン/ルーム精度
- アセットタグの履歴分析
- アセットタグのテレメトリ(温度、動作、その他のデータ)
- アセットと分析の表示用API
クラウド分析サービス
Juniper Mist Premium Analytics
ネットワーク チーム向け
- Wi-Fi Assuranceサービス、モバイルエンゲージメントおよびアセットの可視化サービスにベースライン分析機能を追加
- ネットワークをエンドツーエンドで可視化
- オーケストレーションされたネットワークまたはアプリケーションのパフォーマンスクエリー
- ネットワークの透過性を簡略化
- Wi-Fi Assuranceサービス、モバイルエンゲージメントおよびアセットの可視化サービスにベースライン分析機能を追加
- 訪問者のテレメトリに基づいた顧客のセグメント化とレポート作成
- カスタマイズされた1トラフィック分析およびトレンド分析用の滞在時間レポートとサードパーティーレポート
- 顧客とゲストのトラフィックの相関およびトレンド分析
アクセスポイント機能
高性能Wi-Fi
AP33は6ストリームのアクセスポイントです。5GHz帯で4x4:4 SSをサポートしており、高帯域幅アプリケーションで最大2,400Mbpsのデータレートを実現します。また、2.4GHz帯域では2x2:2 SSにも対応しており、最大575Mbpsのデータレートを提供します。第3の無線は、ネットワーク、位置情報、セキュリティセンサー、合成試験クライアント無線、スペクトラムモニターとして機能します。
AI for AX
パフォーマンスと効率の向上のために新機能が導入された802.11ax(Wi-Fi 6)では、アクセスポイントの構成と運用の複雑さが一段と高まりました。ジュニパーは、AI for AX機能によりこれらの機能の自動化、最適化を行い、OFDMAとMU-MIMOによるデータ転送スケジューリングの改善、クライアントへの最適な無線割り当てによるネットワークの全体的なパフォーマンスの改善を実現します。
スペクトル効率の向上
OFDMAはスペクトル効率を向上し、ネットワーク上のデバイスの高密度化に対応できます。IoT機器の急速な普及に伴い、モバイルデバイスではより小さなデータパケットを利用することが多いため、ネットワークへの負荷や競合が増加し、デバイスの密度が問題になっています。さらに、BSSカラーリングにより、重複するBSSの共存が改善され、パケットのコリジョンが減少するため、特定チャネル内での空間の再利用が可能になります。
自動RF最適化
無線リソース管理が、専用のセンサー無線を用いてWi-Fiと外部の干渉源を考慮しながら、チャネルと電力の動的な割り当てを自動化します。AIエンジンがカバレッジと容量のSLEメトリックを継続的に監視して、RF環境を把握し、最適化します。学習アルゴリズムが、24時間ウィンドウのヒステリシスを用いてサイト全体のリバランスを行い、チャネルと電力の割り当てを最適化します。
事前対応型のインサイトとアクション
専用デュアル帯域の第3の無線が、ジュニパーが特許申請中のPACE(プロアクティブ分析と相関エンジン)でデータを収集します。PACEは、機械学習を活用してユーザーエクスペリエンスを分析し、問題を関連付け、根本的原因を自動的に検出します。これらのメトリックを使用してSLEを監視し、事前対応型の提案を提供することにより、問題の発生を防止(発生した場合にはできる限り早く修正)できます。この無線は、ネットワークの異常をプロアクティブに検出して修正する、合成試験クライアントとしても機能します。
IoTバッテリーの効率の改善
802.11ax TWT(ターゲットウェイクタイム)機能とBluetooth 5.0を組み込むことにより、AP33アクセスポイントは、ネットワークに導入する追加のIoTデバイスのバッテリー寿命を延ばすことができます。
ダイナミックデバッグ
AP33シリーズ上で実行されているサービスを常時監視し、サービスの動作に異常があるごとにアラートを送信します。ダイナミックデバッギングにより、APがオフラインになったり、実行されているサービスが利用できなくなることをIT部門が心配する必要がなくなります。
ダイナミックパケットキャプチャ
大きな問題が検出されると、Juniper Mistプラットフォームがパケットを自動的にキャプチャして、クラウドにストリーミングします。これにより、IT 担当者の時間と労力が節約でき、トラブル事象を再現してデータをキャプチャするために現地でスニッファを監視する必要がなくなります。
仮想ネットワークアシスタント「Marvis」
Marvisは、対話型のインターフェイスを持つ自然言語処理(NLP)ベースのアシスタントであり、ユーザーのインテントと目標の理解、トラブルシューティングの簡素化、ネットワークインサイトの収集に役立ちます。AIとデータサイエンスを活用して、プロアクティブに問題を特定し、根本原因と影響の範囲を見極めて、ネットワークとユーザーエクスペリエンスに関するインサイトを得ることができます。ダッシュボードやCLIコマンドを使用した際限のない手作業は不要になります。
労力のかからないクラウドベースの設定と更新
AP33シリーズは、自動的にJuniper Mistクラウドに接続し、その設定をダウンロードして、適切なネットワークに接続します。ファームウェアの更新情報を自動的に取得してインストールするため、ネットワークは常に、新機能、バグ修正、セキュリティの更新が適用された最新の状態になります。
Premium Analytics
Juniper Mist Wi-Fi Assurance、ユーザーエンゲージメントおよびアセット追跡の各サービスでは、最大30日分のデータを分析する基本分析機能を利用でき、企業全体のネットワークインサイトを抽出するプロセスが簡略化されます。モーションパス*やその他サードパーティー*データなどの動的なインサイトを取得し、カスタマイズされたレポートのオプションを使用したい場合には、追加サブスクリプションのJuniper Mist Premium Analyticsサービスを利用できます。
高精度の屋内ロケーション
AP33は、Juniper Mistクラウドから制御する16エレメントのvBLEアンテナアレイを備えています。パッシブアンテナが、単一のトランスミッタのパワーを高め、指向性のビームを生成し(または無指向性無線として動作するよう組み合わせることも可能)、1~3mの精度で距離と位置を検出します。ジュニパーの特許取得済みのvBLEテクノロジーを使用して、物理環境に仮想ビーコンを数量制限なしで導入できます。バッテリーを電源とするBLEビーコンは必要ありません。Bluetooth 5.0をサポートするアクセスポイントが、IoTデバイスの信号受信範囲を広げ、バッテリー寿命を長寿化します。
特許取得済みのvBLE技術
AP33アクセスポイントには、その中核となる業界をリードするWi-Fiテクノロジーに加えて、機械学習と組み合わされた特許取得済みの動的な第2世代16エレメントvBLEアンテナアレイも組み込まれているため、バッテリーを電源とするビーコンが必要ありません。これによって、拡張性が最大限に高まり、位置情報に基づくサービス導入のコストを最大限に活用できます。
vBLEにより、 企業は魅力的で正確、拡張可能でリアルタイムの、位置情報に基づくエクスペリエンスを提供できます。
Juniper Mist Edge
ジュニパーのAPは柔軟なデータプレーンを提供します。Juniper Mist Edgeは、トンネル終端サービスを提供するオンプレミスのアプライアンスです。トラフィックはローカルブレイクアウトすることも、Juniper Mist Edgeにトンネリングすることもできます。
Juniper Mist Edgeのユースケースには、大規模なキャンパス環境でのシームレスなモビリティ、DMZへのゲストトラフィックのトンネリング、IoTセグメンテーション、テレワーカーサービスなどがあります。
仕様
Wi-Fi規格 | 802.11ax(Wi-Fi 6)(OFDMA、1024-QAM、MU-MIMO、TWT(ターゲットウェイクタイム)、空間周波数再利用(BSSカラーリング)のサポートを含む)。 802.11a/b/g/n/acとの下位互換性 |
サポートされる最大データレートの組み合わせ | 3.0 Gbps |
2.4 GHz | 2x2:2 802.11b/g/n/ac 最大400Mbpsのデータレート、 2x2:2 802.11ax 最大575Mbpsのデータレート |
5 GHz | 4x4:4 802.11ax、最大2,400Mbpsのデータレート |
MIMOオペレーション | 4つの空間ストリームSU-MIMOで、個々の4x4 HE80に最大2,400Mbpsの無線データレートを実現、 4つの空間ストリームMU-MIMOで、最大2,400Mbpsの無線データレートを最大4台のMU-MIMO対応クライアントデバイスで同時に実現 |
第3の無線専用 | 2.4GHzおよび5GHzのデュアルバンドWIDS/WIPS、スペクトラム分析、合成クライアントおよび位置分析無線 |
内部アンテナ | 5dBiピークゲインを持つ2.4GHzの全方向性アンテナ2台、 6dBiピークゲインを持つ5GHzの全方向性アンテナ4台 |
Bluetooth 5.0 | 16エレメントの指向性vBLEアンテナアレイ + 無指向性Bluetoothアンテナ |
ビームフォーミング | 送信ビームフォーミングと総最大比 |
電力オプション | 802.3at PoE、802.3bt PoE |
寸法 | 202 x 202 x 44 mm(7.95 x 7.95 x 1.73 インチ) |
重量 | 0.98 kg(2.16ポンド)マウントとアクセサリを除く |
動作時温度 | 内部アンテナ:0~40°C |
動作時湿度 | 最大相対湿度10~90%、結露なし |
動作時高度: | 3,048 m(10,000フィート) |
平均故障間隔(MTBF) | 屋内でのMTBFは846,297時間2 |
Trusted Platform Module(TPM) | インフラストラクチャのセキュリティ用TPMを含む |
I/Oおよびインジケータ
USB | USB 2.0対応インターフェイス |
Eth0 | 100/1000Base-T、2.5GBase-T(802.3bz)、RJ45、PoE PD |
Eth1 | 10/100/1000Base-T、RJ45 |
リセット | 工場出荷時の設定にリセット |
インジケータ | マルチカラーステータスLED x 1 |
取り付け用ブラケット
APBR-U3 | ユニバーサルブラケット |
APBR-T58 | 3⁄8インチねじロッド |
APBR-M16 | 16 mmネジ付きロッド(M16-2) |
APBR-ADP-CR9 | 9⁄16インチT-Rail |
APBR-ADP-RT15 | 15⁄16インチT-Rail |
APBR-ADP-WS15 | 1½インチT-Rail |
APBR-ADP-T12 | ½インチスレッドロッド |
注文情報
米国のみ | AP33-US(内部アンテナ) |
米国外 | AP33-WW(内部アンテナ) |
AP33 2.4GHzのWi-Fiアンテナプロット
AP33 Wi-Fiアンテナプロット
AP33指向性BLEアンテナプロット
AP33無指向性BLEアンテナポート
ジュニパーネットワークスについて
ジュニパーネットワークスは、単なる接続性は優れた接続エクスペリエンスと同じではないと考えています。ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームは、AIを活用し、エッジからデータセンター、クラウドにいたるまで、最高かつ安全で持続可能なユーザーエクスペリエンスを実現することを目的に、ゼロから構築されています。詳細についてはjuniper.netをご覧いただくか、X(旧Twitter)、LinkedIn、Facebookのジュニパーをご覧ください。
1000691 - 004 - 英語 2024年7月