Customer Success Story
Fasthosts、インテントベースネットワーク構築で英国のデータセンターを自動化
IONOSグループに属する英国の大手ホスティングプロバイダであるFasthostsは、中小企業(SMB)がそのデジタルプレゼンスを拡大し、販売と生産性を高めるためにクラウドベースのアプリケーションを採用する中で、堅調なビジネス成長を経験しています。高速で信頼性の高いWeb、生産性、クラウドサービスを提供するため、同グループはイングランドのウースターに最先端のデータセンターを開設しました。
最新のデータセンターは、拡張性、柔軟性、可用性を考慮して設計されています。このファシリティは英国初となるティアIVデータセンターであり、30,729平方フィートにおよぶ技術スペースと、広大なオフィススペースを備えています。モジュール式のアーキテクチャにより、リソースをFasthostsのお客様専用にしたり、他のIONOSブランド専用にすることもできます。
さらに、100%再生可能エネルギーで稼働しており、建物の屋上にある太陽光発電パネルから最大525kWの電力を生成しています。
このデータセンターでは、ヨーロッパ最大のクラウドプラットフォームの1つをホストしており、FasthostsおよびIONOSの他のブランドのお客様に、高速で信頼性が高く、安全なWebサイト、電子メール、サーバー、ストレージ、デジタルマーケティングツールを提供しています。お客様は、データを国内に保存することで、英国のデータプライバシー義務を満たすことができます。また、最も環境に優しいデータセンターでデジタルを運用しているという自信も得られます。
85%
Juniper Apstraでネットワークサービスのプロビジョニングを迅速化した割合
99.995%
30,000平方フィートあるデータセンターで期待される稼働時間
100%
データセンターで使用される再生可能エネルギーの割合
1番目
英国のティアIV認定データセンター
中小企業がデジタル変革イニシアチブを推進
「クラウドホスティングプラットフォームを当社が注力している新しいデータセンターに移行するという課題に直面していたので、これをネットワーク設計を最新のネットワークファブリックに統合する絶好の機会として捉えました」と、Fasthostsのネットワークアーキテクトであるジョージ・デイリー氏は述べています。
「ネットワークは、新しい製品や機能をサポートするたびに、時間の経過とともに複雑さを増す傾向にあります。 この複雑さが増すことで、信頼性の高い運用が困難になる脆弱なネットワークが形成される可能性があります。 ネットワークアーキテクトとしては、シンプルさを維持しながら機能性を提供するという緊張感を管理することが絶え間ない課題となります。
拡張性と信頼性を主な懸念事項として新しいデータセンターネットワークをゼロから構築し、カスタムメイドのソリューションの採用は避けてホスティング製品にサービスを提供することができるような、拡張性のあるスタンダードベースのネットワークを提供することに注力しました。
当社の技術チームは、お客様のダウンタイムを最小限に抑えながら、3万台以上ある仮想マシンと数千台のベアメタルサーバーを、以前の拠点から新しいデータセンターへと移行するための最適な方法を決定すべく、共同で取り組みました。想像できると思いますが、非常に大きな取り組みでした。
データセンターファブリックを管理する方法を簡素化
Fasthostsは、データセンターファブリックを管理するため、商用ソフトウェアとオープンソースのソフトウェアソリューションを評価しました。 広範なテストを行った後、EVPN-VXLANやその他のIPファブリックを含めたデータセンターネットワークの設計、導入、運用を自動化および検証するJuniper Apstraを選択しました。現在、Apstraによってデータセンター運用の信頼性は向上し、導入時間は短縮され、障害のリスクも低下しています。
「従来のネットワークプロトコルから離れて、EVPN-VXLANファブリックへと移行することで、堅牢なIPアンダーレイネットワークの信頼性と、VXLAN仮想オーバーレイの拡張性が得られました」と、ジョージ・デイリー氏は述べています。
「古いデータセンターのネットワークを、新しいデータセンターのApstraが運用するファブリックに接続することでネットワーク相互接続が可能になり、ダウンタイムを最小限に抑え、IPアドレスを変更することなく仮想マシンを稼働したままの状態で移行することができます。 このシームレスなホストモビリティ機能が、当社の移行プロジェクトにおいて重要でした。」
ハードウェアベンダーを選択する際の柔軟性も、Fasthostsの意思決定の大きな要因となりました。
「ベンダーロックインを避けることが重要でした」と、ジョージ・デイリー氏は述べています。「ベンダーに固有の詳細はApstraが処理してくれるで、数多くのコードを書き直すことなく、別のスイッチベンダーを採用できるようになりました。 これは、ハードウェアの納期が過度に遅れている今、非常に重要な要素です。」
Apstraからは、信頼できる唯一の情報源、強力な分析、根本原因の特定ツールが提供され、ITチームはこれらの情報に基づいて、問題をより迅速に特定して解決できるようになります。
「Apstraは、ネットワークファブリック用の管理インターフェイスを提供し、EVPN-VXLANファブリックに伴う複雑なオーケストレーションを処理するだけでなく、ソフトウェアを社内プロビジョニングシステムと開発システムに統合できるAPIも提供してくれます」と、ジョージ・デイリー氏は述べています。 「これにより、ネットワークのプロビジョニング、運用、可視性がネットワークチームに制限されることのない、コードとしてのインフラ(IaC)アプローチが可能になりました。」
中小企業顧客のデジタル拡張を強化
データセンターファブリックの構成と管理を自動化することで、ネットワーク運用チームのリソースが解放されました。同社は、手動のプロビジョニングと比較して、Apstraで85%の節約になったと推定しています。
Apstraのマルチベンダーソフトウェアによって、データセンター運用がより信頼性の高い自動化されたものになっただけでなく、ITチームは、現在および将来のビジネスニーズに合わせて、最適なスイッチプラットフォームを選択することができるようになりました。
2023年8月公開